谷口尚己 元マン島T.T.レーサー

谷口尚己

昨年そして今年と三宅島モーターサイクル・フェスティバルに参加させていただき、得ること極めて多く大変有意義であったと感謝しております。

念願であった「無事故で走る」をモットーにフェスティバルが目的を達して終了することができましたことは、関係者の皆様と参加したライダー諸氏のご努力のお蔭であり、この成果によって将来に向けての方向が視野に入ってきたと申しても過言ではないと思います。

フェスティバルから一ヶ月、各関係者そして沢山のバイクファンの方達から問い合せやこれからの希望等連絡があり、皆さんがこんなに三宅島公道レースに対しての期待度の高まりがあったことを再認識して私も一人のライダーとして嬉しくもあり気が引き締まる思いがいたします。

実は私の長兄の克己が都庁の一職員として一生を終えたのですが昭和35年から昭和45年まで経済局農林部に在職しており、三宅島の話は兄からよく聞かされ「三宅島の今度の予算は沢山いただけた」とか今想えば兄は常に三宅島の大ファンであったと思います。その兄も4年前に他界し、私は兄を偲んで三宅島フェスティバルに個人参加していたのです。

又今回のフェスティバルには大のバイクファンで朝霞市の小寺義弘氏(プライベートレーシング代表)のご協力でホンダRS125改を借用することができまして、1青春時代に若返って三宅島の公道を疾走し夢と感動を味わうことができました。小寺オーナーのご好意に感謝する次第です。

私は昭和34年から昭和39年迄、英国マン島のT.T.レース(公道)に6回連続して出場しましたが、転倒ナシ、故障ナシで全レースに上位入賞を果たしました。平成10年英国マン島郵政公社が発行した43ペンスの切手のモデルに採用されましたのも完走率100%無事故模範ライダーとして評価された結果であると思います。細心の注意は必要ではありますが、地域住民とバイクファンの情熱が一体化された公道レースの興奮を忘れることができません。

これからの三宅島モーターサイクル・フェスティバルも5回〜10回と回を重ね、50周年〜100周年を目標とし、夢と希望をもって努力し成功される事を心から願っております。

そして、2009年は日本のバイクがマン島T.T.レースに初参戦してから50周年、私はMCFAJの一員として全ライダーに命の尊さを強調して事故の無い安全走行を目指し、バイクの楽しさを味わいながらライディング・テクニックの向上に努めるよう努力したいと思っております。

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